INTP5w6による性格タイプ雑記ブログ

MBTI&エニアグラムのよもやまブログ

金塊を集めていたおじさんの話

私はT1が統合でうんこであるせいか、

「投資」

っていう言葉を聞くと、聞いた瞬間にムカッとくる。

 

うぜえ。まじうぜえ。

暑苦しい「絆」のほうが、まだマシかもしれん。

 

 

こないだもヤホーニュースで

氷河期世代の現在について」

みたいな記事を読み、そのコメントを見たら、

以下のようなコメントが花盛りであった。

 

ヤホーコメントで多かった例:

 

「私も氷河期世代の一人ですが、本当に悲惨でした。

 私は”投資”をしてたのでどうにか耐えましたけど、

 投資をしてなかったらどうなっていたことやら。

 まあ氷河期でも”金持ち父さん”の方法であれば財を

 得ることは十分に可能だったわけですが、投資をして

 いなかった人は一部を除くと絶望的だったでしょうね。

 私は昔からr>g”ってことに気づいてましたので大丈夫

 でしたけど、そうでなかった人は本当に気の毒です。

 我々氷河期世代を見捨てた政府が許せません!!」

 

 

 

くわー、うぜええええ!!!!

同情してほしいのかイキリたいのか、どっちなんだよ?

 

・・・って、こういうことを言うと、

すぐさま「ひがんでる」とか言われかねないのが

現在の日本であり、そこがまた大変にむかつく。

 

 

まあたしかに私は桃鉄も弱いし金儲けはあまり上手ではないんだけどな、

だからといって私は、他人の金を見てひがむような性格ではないぞ。

 

考えてもみろ。

そもそも氷河期とかが起こった原因は何だ?

 

T1うんこの私が言うのもなんだが、

氷河期は政府の政治のせいで起こったわけじゃなく、

「世界でマネーゲームが行われた結果として起こった」

と考えるのが妥当なんじゃないのか?

 

もしそうだとすると、

そのような理不尽にリベンジするというなら、

マネーゲームじゃない方法でリベンジしないと意味ないんじゃないのか?

 

 

どうも投資好きの人ってのは、思考が矛盾してる人が多いんだよな。

 

「カネがカネを呼ぶマネーゲーム社会が許せんから、俺も金持ちになってやる!」

的なのは、いったいどういう思考回路なんだ。

 

「カネがカネを呼ぶマネーゲーム社会が許せんから、買占め屋を襲撃して、

 二度とマネーゲームなんてしようと思わないようにしてやるぜ!」

ということなら目的と行動が一致していてわかりやすいんだが、

自分も金持ちになろうとしたら、同じ穴のムジナやん。

意味わからん。

 

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さて、しょうもない一般論はこのへんにしておいて、

私が会社員時代に出会った、おもしろいおじさんの話をしよう。

「金の延べ棒」をこよなく愛していたおじさんについて。

 

 

そのおじさんはE型だったのだが、「ザ・気弱」みたいな性格の人で、

いつもヘコヘコと上司のご機嫌を伺っては

その場しのぎの嘘だらけバラ色報告を書き、

やがて噓がバレて大炎上するというのを繰り返しているアホだった。

 

また、おじさんはいつも机で靴下をぬいで足の裏を掻き、

その掻いた手をくんくんと匂って確認している、

すさまじく汚いおじさんでもあった。

 

おじさんは住居にも結婚にも車にも興味がなく、

趣味は「ビール飲みながらテレビ見る」のと「金の延べ棒コレクション」

だったので、とにかく(ビール以外の)無駄金は一切使わず、

当時45歳にして7000万円ぶん以上のゴールド保有していた。

(彼と親しかった同期のおばさんに聞いた話では、彼は汚いワンルーム

 異様にでかい金庫を2つ並べて置いていたらしい)

 

このころの金相場は、たぶんグラム当たり2000円台か3000円台くらい

だったのではないかと思うのだが(定かではない)、

おじさんはグラム1000円ちょいの頃から金塊を集めまくっていたことで

有名な人だったので、

おそらくその後もおじさんは金を買い続けていたであろうと仮定すると、

グラム1万前後と言われる現在では、3億円相当以上のゴールドを

貯めこんでいるのではないかと推測される。

 

てことは、私があの会社で出会った人たちのうち最も財を得たのは、

役員とかになっていったイケイケ有能なおじさん達ではなく、

ポンコツで有名だった、あの気弱おじさんだったわけだ。

 

* * *

 

私は一時期このおじさんの部下だったことがあり、

”生意気だけど使える部下” になることがモットーだった私は、

部下でありながら彼にきつい諫言を何度も言った。

 

だが、内心では

「このおじさんにだけは、どうやってもお役に立てないかもしれん。

 だとしたら、もう諫言もするべきではないような気がする。

 僕はどんなにピンチになっても上司を見限って見捨てたりしないぞと

 思っていたが、そんな信念は彼にはうっとうしいだけで迷惑でしかない。」

とか

「このおじさんは設計ではたまに超シンプルなすごい発想をすることがあり、

 僕はそれを密かにスゲーと思っていたので、できれば親しくしたかった。

 だが、もう降参するしかないかもしれん。

 異次元レベルの問題先送り病を患うこのおじさんにとっては、

 もはや炎上すらも単なる日常でしかなく、

 ある種の無敵状態を確立している。彼には僕など必要ない。」

とか思って、悩んでいたこともあった。

(後に上記のことをおじさんに話して、異動させてもらった)

 

だから、そのおじさんが並みいる有能おじさん達を抑えて財力1位だった

っていうのは私には意外なことのように感じられるのであるが、

そういう目でおじさんのハムスターみたいな顔を思い出すと、

なんかちょっと笑えてくる。

「そうか、金銭面では彼が1位だったのか。

 人生って、わからんもんだな・・・www」

と。

 

 

ところで、いわゆる「投資」好きの人から見ると、

このおじさんはどういう風にみえるんだろうか?

クレバーってやつ?

 

でも、これは主観にすぎない話だが、私には、

彼は金塊を買うことをあまり「投資」とは考えていなかったように見えた。

もっとシンプルに、彼はただカラスのように光り物が好きだったように見えたのだ。

 

彼はいつも擦り切れた汚いズボンをはきながら、腕時計だけはロレックスだった。

彼はゴールドをこよなく愛していた。

私も「二分金小判」(時代劇に出てくる四角い小判)を1枚だけ持っており、

専用の収納袋を作ったりしてた奴なので、ほんの少しだけ気持ちがわかる。

 

彼はひょっとすると、蓄えたゴールドを売ることができないかもしれない。

もし「売るの?」と聞いたら、

「俺の大事なゴールドちゃん達を売るなんて、とんでもない!!」

という彼の声が聞こえてきそうである。

 

そうなるとそのゴールドは彼の財産と言えるのかどうか、

もはや私にはよくわからないのだが、

まあそれはそれで、筋が通っているような気もする。