以前、ひろゆき氏の動画について
「ワンパターンだけど、毎回少しだけ違う話をしてくれるラジオ」
としての価値があり、苦痛な事務作業や手作業のお供として
たいへん重宝しているという話を書いた。
そして私は、アニメについても似たような結論にたどり着きつつあり、
「やってることはワンパターンだけど、季節など時間の動きのあるアニメ」
にたいへん価値を感じるようになってきた。
今日はその話を書いてみる。
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かつての私は、食事と読書が完全にセットだったが、
本を手に持つのが煩わしくなり、本から動画に移行した。
そして映画ばかりみていたのだが、おもしろい映画は瞬殺で掘りつくして
しまい、もういいのが残ってない。
で、某ブログのアニメ紹介に乗せられて、私は食事のお供にアニメを見る
わりとキモめの「おっさんアニマー」となったわけである。
しかし、食事を開始するときには配膳したり何だりで結構忙しく、
「どれを見るか選んでる時間」がもったいない。
私は貴重な食事時間に、選択という苦痛作業はしたくないのだ。
そんなわけで、私は「ラジオアニメ」なる分野を勝手に考え、
その種のアニメを毎回見るようになった。
結果として、私が選ぶ最優秀アニメは、ぶっちぎりで
ということになった。
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ということで、「からかい上手の高木さん」についての私見と考察を。
このアニメは48話くらいある大長編なのだが、
第1話から最後まで、ベストカップルの主人公(ISTJ1w9男+INFP9w1女)が
ひたすらイチャついてるだけという、
とてつもなくしょうもないアニメである。
このアニメには、結末とか存在しない。
なぜなら、主人公たちは後に結婚することが早い段階で明かされおり、
結末を心配してハラハラする要素が1ミリも存在しないからである。
そのため、配膳やらの準備で序盤シーンを見落としても全然平気だし、
(↑ 映画だったら序盤を見落とすと意味がわからなくなる)
見終わった後も「続きが気になって仕方がない」という状態にならずに
済むので素晴らしい。
また、これは私の感想に過ぎない話であるが、
アニメ高木さんの高ポイントな点は、
「友情」という要素を極めて自然にスルーしている
している点である。
私が思うに、アニメって、もともと友情ものが多すぎるのだ。
エニアグラムを考察すれば、おそらく人類の3分の1は
ワンピースみたいな友情話が大好物であろうが、
同数の3分の1はそういうのがわりと嫌いであるはず。
それなのに、友情アニメの割合は優に3分の1を超えているように思える。
その点、高木さんアニメは、
(もちろん級友達もたくさん登場するし、
決して友情をないがしろになどしていないのだが、)
本音のところでは
「ぶっちゃけ友情は、献立における漬け物程度のものと考えております」
というのが透けて見えており、
男性向けアニメにありがちな暑苦しい友情マンセーの風潮に対して
無言のアンチ的な存在感を醸し出している。
正面切って「友情なんてくだらねえ」とかわめくのではなく、
ごく自然に「あんまし興味ないねん」的なところが
たいへんありがたいのである。
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高木アニメと真逆なのが、
しばらく前に出ていた「聲の形」というアニメ映画であり、
これは一見恋愛ものに見えて、実は友情ものであった。
もちろん言うまでもなく、「聲の形」はたいへんおもしろいアニメである。
ハラハラドキドキ、手に汗にぎり、
視聴者は「感情が揺さぶられまくり」な展開が続く。
しかし凄惨なイジメやら意地悪やらも盛りだくさんに登場し、
過去は水に流して仲直りしてヨカッタヨカッタ的な展開なのだが、
いったんうまくいきかけた友情が再び壊れてしまい、
ヒロインはそれを自分のせいだと思って自殺を図ったりする。
で、なんやかんやで次々に起こる修羅騒ぎを通り抜け、
最終的には「みんな仲間だぜ!」みたいな終わり方になっている。
私としては、そこまでして友達との関係を修復することに
エネルギーを注がずとも、
友達なんてまたいくらでも作れるのだから、
イジメとかするようなうっとうしい奴とは永久におさらばして
付き合わなけりゃいいだけのことじゃん、と思ってしまう。
ましてや、
ゴミ野郎との友情修復のために恋人を残して自殺とか、
もはや意味不明すぎてついていけない。
その点、高木さんアニメは、
『生涯の伴侶選びである恋愛はたいへん重要だが、
その他の移ろいやすい人間関係(=同僚とか友達とか)は
ぶっちゃけ大半が「数年間だけの関係」なのだから、
友情なんて結婚に比べれば、軽~い関係に過ぎないよね』
という9w1的な確たる信念が垣間見える。
(※なお、これは「一途」な特性で有名なINFP9w1にのみ成り立つ理屈であり、
結婚した後もせっせと浮気活動をしなければならないEF型にとっては
1人との恋愛に時間を注ぎすぎることは無駄でしかなく、むしろ
広い友達関係こそが次の浮気への種蒔きとしてたいへん重要である
という真逆の結論に変化する)
私はINFPほど恋愛重視ではないので、高木さん夫妻に対して
「あんたら、そんな若い時から二人だけの世界に閉じこもってたら、
さすがにヤバすぎるんじゃない?」
と思わなくもないのだが、
私はEF型よりは明らかにINFP寄りの価値観であるし、
そもそも5w6は「友情って、わりとめんどくさいよね」という
「カウンタⅡ族」(=1w9、9w1、七w6、6w七、3w4、4w3)
の一員であるため、よく考えれば考えるほど
「高木アニメの言っていることは間違いとは言えない」
という結論になってしまう。
まあ実際の人生においても
「周囲がみんな結婚して、遊び相手が少なくなった」
みたいな現象が起こるのは珍しいことではなく、
社会が夫婦関係を最上級の人間関係と定義しているので、
ある意味たいへん現実的なアニメなのかもしれない。
ということで、
高木さんはラジオアニメとして最高だぞ!
というお話でした。