なんかすごいアニメを見た。
「イジらないで、ながとろさん」という作品で、
ヤンキー風の色黒の娘が、1学年上の気弱な男子美術部員を好きになり、
その男子をいじめて泣かしまくるという話である。
最初は、なんか絵柄もキャラも好きじゃないし、
「こんなアニメが作られて大人気ってことは、こういう女性を好きな男が
世の中にそれなりの割合で存在してるってことだよな。
信じられんけど、事実は事実として受け止めなければならんな。」
とか思って、なかば珍獣を見るような気分で見ていたのだが、
非常に驚いたのは、自分がこの作品を12話すべて見たということだ。
ご飯を食べ終わっても、仕事を放りだしたまま、最後まで見続けてしまったのだ。
そこには、なんか「有無を言わせぬおもしろさ」みたいなのがあった。
もともと物語があまり好きでない私は、アニメの12話を最後まで見ることは、
たぶん1割くらいしかない(他は途中で挫折)。
その貴重な「My1割」に、なぜこのような変態SMアニメが入選したのか、
自分でも理由がわからない。
というわけで、
「なんかよくわからんけど、とにかくすごい作品に違いない」
と思ったので、こうして過疎ブログに感想を書いてみた次第である。
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一方で、上記と対照的だったのは、
「社畜さんは幽霊に癒されたい」
という作品で、
これも普通以上におもしろいアニメだった。
この作品は、とにかく「社畜さん」こと伏原さんが好ましい。
なぜかネクタイ着用の女性プログラマー伏原さんが
「終わらないよ~、無理だよお~、課長の奴めえ~」
とか言いながら愚かしく残業しまくる姿は、
T6の社畜っぷりをうまく表現していてラブリーである。
個人的には、ながとろさんよりも伏原さんのほうが、百万倍好ましい。
しかし結果としては、「社畜さんは…」を見るのは第6話で挫折してしまった。
なんか4コマ漫画的なマッタリした展開が退屈になってきて、
いくら伏原さんが好ましくても、見続けるのは無理だったのだ。
ということで、キャラクターの好ましさとアニメ作品としての面白さは、
思ったほど関係ないのだなーと思った。
(※逆に4コマ漫画の世界では、展開なんて翌月には全部忘れてるので心底どうでもよく、
キャラの好ましさこそがたいへん重要になってくるのではないかと思いました)
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(余談)
某ブログに操られ食事のお供にアニメを見るようになってから、
Prime動画の「あなたへのお薦め」がますますアニメだらけになってきた。
私としては本当はアニメより普通の映画のほうがいいんだけど、
おもしろそうな実話映画(もしくは現実に起こり得る危機を想定した映画)は
とっくに掘り尽くしてしまい、もうあまり残ってない。
残ってる映画は無駄に鉄砲を撃ちまくる系のハズレだらけで、
その中から数少ないアタリを見つけるのにコストがかかりすぎるため、
探す時間がもったいないのである。
しかしアニメは驚異的なペースで次から次へと新作が作られるため、
「まあ1話だけ見て、ハズレだったら途中で停止すればいいや」
的な感じで気軽に選択できるものが多く、
それゆえにアニメをポチっと再生する機会が増えるという寸法だ。
それにしても、ほんとにすごいペースだ。恐るべし日本のアニメ。
さて、そんなわけでいくつかのアニメを見てみたのだけれど、
上述した通り私はシーズン12話を最後まで見たものはほとんどなく、
どれも最初はおもしろいのだけど、途中から飽きてきてしまい、
だいたい3話目くらいで挫折してしまうのがほとんどであった。
(なので6話まで見た社畜さんはかなりおもしろかったわけである)
これは、あまりに多くの作品が作られるので、視聴者を獲得するために
どのアニメもキャッチーな始まり方になるように作られているが、
「序盤を刺激的に作れば作るほど、後半は退屈になってしまう」
という悲しいジレンマがあるのかもしれないと思った。
ということで、このような難しい問題にも取り組みながら、日々せっせと
アニメを生産している業界の人達に、私は深い敬意を感じた次第である。