こないだ、最近一人で会社をやりはじめたという50歳くらいの電気職人の
おじさんに声をかけ、少し仕事を手伝ってもらえないかという話をしたのだが、
たぶんENTPだろうと思っていた人が、実はISTJだということが判明した。
（1文字しか合ってないじゃん！）
聞けば、彼は「営業の顔」と「職人の顔」を使い分けているそうで、
以前に2度ほど会った時は「営業モード」だったのだそうな。
あまりの違いに、別人と間違えたかと思った・・・。
で、なんか想定外の事態になったので、適当に雑談して帰ろうと
思ってたのだけど、話をするうちに、
「これは、自分にはないすごい能力の持ち主かも！？」
と思うようになってきた。
設計をするときのやり方が、私とまるで違っていたのである。
彼の脳内では、全てがすでに決まっている。
これを[建物の色の話]に例えて言うなら、
職人：「ああ、物置ですか？それなら青ですね。物置は青と決まってますから」
職人：「え？トイレですか？ならグレーです。トイレはグレーが常識です」
みたいな感じで、すべてが“基本”なのだそうで、
私からすれば
「え？なんで？なんで？」
と思うようなことばかり言うのである。
正直、最初は
「うわー、史上最高レベルに頭カッチカチだ・・・。だめだこりゃ！」
と思ったのだけど、
彼に鉛筆を持たせたとたん、あらあら不思議、
1秒の迷いもなくシャッシャッシャー！と鉛筆を走らせ、
無駄や無理のない、実にすっきりした図を描いてしまったのである。
もしこれを自分で描いてたら、私は選択肢多すぎであれこれ迷い、
おそらく10倍以上の時間がかかって、しかもくちゃくちゃの絵に
なっていたであろう。
「決め付けパワー恐るべし！」と、私は舌を巻いたのだった。
彼の描いた図は、スピードもさることながら、なんというか、
キレイに片付けられた部屋のように整然としていたのだ。
私は感心するとともに、内心、
「こりゃあ、エニア１で確定だな」
などと、余計なことを考えていた。
というわけで、なんかごちゃごちゃした配線とかの部分を
ぜひ一度彼にお願いしてみようと考え、
お代はどれくらいかと聞いてみたのだけれど、
お金の話になったとたん、彼は急におしゃべりになり、
グチグチとすさまじい勢いで愚痴を言いはじめた。
しかし、何が言いたいのかさっぱりわからぬ。
長々と聞いた結果を要約すると、どうやら最近いろんな人に
「高すぎる」と言われてしまって、悲しいのだそうだ。
うーん・・・知らんがな。
ISTJだから料金の話がめんどくさいかもなーと心配していたが、案の定か。
なんだろなー？
ISTJといえばロックフェラー、つまり金儲けの天才のはずだよな？
個人的には、
「1部50円の新聞配達を、すごい部数を配りまくって鬼貯金する」
みたいな、質より量が突き抜けた人達というイメージだったのだが、
私が会うISTJは、なんか時間単価（いわゆる時給）に固執する人が多い。
私は彼に言った。
私「まあまあ、わかりました。無理はいいたくないので、やめときます。
ただ、時間単価○○円って、やっぱ高いのかもしれませんよ。
プロとして（あなたの第2Teが）それだけ欲しいのはわかりますけどね、
でもその単価は、会社員で言えば月給120万以上の額ですよ？
我々のようなおっさんが、今どこかの会社に行って、月給120万で
雇ってもらえる自信あります？ 私は全くないですよ。」
職人「そんなこと言ったって、あれとこれとで固定費が
幾らかかるから、私も生きるためにどうのこうの・・・。」
私「内心（うーむ、もう帰ろう・・・）」
おじさんの決め付け力は、「値決め」には向いていないのかもしれない。
ひょっとして、「昔の相場」みたいなものに固定されているのだろうか？
（しかも、以前勤めてた「設備立派めな会社」の単価を基準にしてるふしがある）
それにしても、ISTJの第2機能って、よくわからんなあ。
決め付けパワーの威力がすごいことはわかったけど、
お金については、本当にすごいのか・・・？
やたら時間単価にこだわるのは、変なプライドにしか見えないんだが・・・。
私の価値観では、効率というのは無次元数であるはずなので、
「円／円」か「hr／hr」か「ジュール／ジュール」のどれかであって、
円／hrはそんなに重要じゃないような気がするんだが・・・。
INTP（第5Te）の分際で第2Teを疑問視するなんて、自分がおかしいのかな。
（まあ、たぶんそうなんだろうな。また今度考えてみよう・・・。）
