物理には、「電気」という分野がある。
みなさんご存じのオームの法則にはじまり、
高校では電界や磁界の計算とかが出てきたりする。
しかし、たいへん不思議なことに、
物理の「電気」が得意であることと、
実際に電気部品を扱う技能との間には、
なんか清々しいほどに関連性がない。
他の分野であれば、たとえば建築とか機械とかでは
物理で学ぶことと実際に行う作業の間に
何らかの関連性が感じられるものであるが、
電気に関してはそれが非常に少なく、
ぶっちゃけ物理の法則なんて1つも学んでいなくても、
たぶん電気の回路は作れる。
てゆうか、むしろ
学校で「物理の電気」を習っていないほうが有利かもしれない
とすら思えるフシがある。
まあこれは、考えてみればわりと当たり前の話で、
たとえばコンデンサーの容量の計算方法を知っていても、
実際にコンデンサーを使いこなすことはおそらくできない。
一方で、コンデンサーの使い方を知っていれば、
コンデンサー容量の計算方法など知らなくても何も困らない。
容量は部品の表面に必ず書いてあるのだから、
容量の計算方法なんかよりも
「こういう場合は何μFくらいのやつを使うのが良い」
という経験のほうが、はるかに有用になりがちなわけである。
ということで、
「電気」に対する接し方としては、
妙な数式などをこねまわしているよりも、
実際に部品をいじって経験を積むことのほうが、
その初動においてはるかに有利である
と言っても、おそらく間違いではなかろうと思う。
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と、まるでS型の経験主義者のような話を書いたが、
私は押しも押されぬクソN型であり、
実はそれほど経験主義というわけでもない。
むしろ逆だ。私は
いわゆる「電気好き」の人は、
論理性が破綻してる人の割合がむちゃくちゃ高くて、
そういう人が電気界の足を引っ張っている(閉鎖的にしている)
と思っており、
むしろ論理の重要性をあらためて感じる気持ちのほうが強く、
「経験主義の限界」のようなものを
ひしひしと感じていたりするのである。
・・・と言っても抽象的すぎて意味が通じないかと思うので、
ここでちょっと具体的な例を述べよう。
たとえばある人が、電球が点灯しないのを見て、
「電球が切れたみたいだから交換しよう」
と考え、交換をしたとする。
しかし、電球を交換しても点灯しなかった。
彼はこのあと、どうするか?
一般的には、以下のようなことを瞬時に考察するであろう。
①壊れていたのは電球ではなく、ソケットだったのかも?
②電線のどこかが断線しているのかも?
③電源に問題があるのかも?
④プラマイが逆だったかも?(LEDの場合)
⑤上記の複合があるかも?
⑥どうやって原因箇所を特定すればいいだろう?
しかし、論理性が破綻している人は、そのように考えない。
他の原因については一切考えることなく、
ほとんど思い込みだけで
「なんだと、電球を替えたのにつかないじゃないか。
てことは、あの電気屋め、不良品つかませやがったな!
ちくしょう、電話して文句言ってやる!
(ポチ、ポチ、ポチ・・・)
おいゴルァ電気屋、ふざけんなよてめぇ!!!
おまえ、○○(専門用語)のことわかってんのか?
あと△△(専門用語)のこともわかってねぇだろ?
ふん、まったく、このド素人が!!!
(ブチッ)」
みたいな謎の行動をする人が、
電気界隈には少なからず存在しているのである。
私はサービスと製造の両方に手を出している関係で
かなりいろいろな種類の変態を相手にするのだが、
サービスや機械の分野では、こういう人は非常に少ない。
電気という分野だけ、突出して多いと感じるのである。
(あ、待てよ、コンピュータ周辺も意外と多いような気がするな・・・。
だから電気というより「電子」の界隈に多いのかもしれない。)
と言っても、私はべつに電気をバカにしたくて言っているのではく、
機械は機械で「精度バカ」という別種類の困った奴が存在して、
まあどっちもどっちだと思っているのだが、
話が発散するので精度バカの話はまた今度にする。
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さて、上記の話をしたのは、
「電気というジャンルにどういう人間が集まりやすいか?」
「どういう人が電気に向いているのか?」
という考察をしたかったからである。
謎行動の電気好きの人は、論理性が破綻しているという点から
「T5(=T七)が死んでる人」
が多いと考えられるわけだが、
このような人種はエニア的に以下の2種類が考えられる。
(1)ウイングが七の人
(2)統合が七の人
このうち、w七の人はなんだかんだで七に対する敬意があり、
間違ってもT七に論戦を吹っ掛けるようなことはしないので、
つまり謎行動をする電気好きに多いのは2番目のほうの
「統合が七の人」
ということになるであろう。
てことは、本体は以下のうちのいずれかである。
(ア)本体がT1(得意)で、分裂が4(得意)で、統合が七(苦手)
(イ)本体がT4(得意)で、分裂が1(得意)で、統合が七(苦手)
これ以上は理屈ではわからないのだが、
ともかく、統合は実にやっかいだということが
おわかりいただければそれで十分である。
分裂はその逆で、同じT1/T4でも「分裂が七」の人は
(分裂先である七のことを内心バカにしているので、)
無駄に数式や専門語を振り回したりすることは決してないけれど、
必要な原因調査や計算は的確にちゃんとやれる人が多く、
結果として経験と理論のバランスがとれていて、
電気の実務に向いてる人が多いような気がする。