INTP5w6による性格タイプ雑記ブログ

MBTI&エニアグラムのよもやまブログ

学術の悪用が許せない

すまん、愚痴る。

くだらない話なので、無理に反応しなくてOK。

 

以前ニゲェ氏が、

「人間がマジで腹立つのは第1機能に弾丸を食らったときだ」

的なこと(=超意訳)を言っていた記憶があるのだが、

僕は当時は「えー、そう? 僕はNeの邪魔されるほうが嫌だけどなー」

なんてことも思っていたりしたのだが、

最近しみじみとニゲェ氏の言う通りかもしれんと思うことが1つある。

 

僕のTiが激怒するポイントは、どうやら「学術の悪用」のようだ。

他は普段はT的なことはさほど腹が立たないんだけど、

なんか知らんけど、これだけは一瞬で沸点に達するほど腹が立ってしまう。

 

学術を応用して原爆を作る奴とか、そういうのは別にいいのよ。

僕が腹立つのは、サルがイカサマの道具として「学術を装った嘘」をつくこと。

(その代表的なものがカルト宗教であろう。カルトじゃなくても微妙な宗教もあるが)

 

有名なサルの例をいくつか。

 

▼細胞に紅茶をかけて、お手軽に作れる再生細胞を発見したよ!とか言う。

 

▼でたらめな写真から1枚選んで「やったね、これがブラックホールだよ」とか言う。

 

数年前から激増してる、テクノロジー・ショー系の詐欺もたいへん鼻につく。

 

▼集金詐欺師が馬鹿な学生を雇って100万円のおもちゃロケットを作り、

「夢がどうの」だの「これは月面の熱流解析でどうのこうの」とか言う。

 

IPOで集金した額の5%未満だけを年間に使い、素人騙しのチャチな

 無人車実験をして、あたかもすごい実験をしているかのように

 マスコミに報道させ、「これはもう夢の技術ではない。すでに現実だ。」

 とか言う。

▼しかも10年後には「我々は惜しくも届かなかったが、人類が協力すれば」

 とか言って、今度は英知集結のM&Aショーでもう一回集金。

 

もっと古典的かつ卑近なところでは、あからさまに文系のやつが

 

▼「ナノイオンがぎゅぎゅっと濃縮された超酸素水で植物発育1.22倍」

 とか書いてみたり。

 

▼しかもそのイカサマ酸素水を売った客に

「この最新型遠心プラズマ過酸化イオン解析機で9成分の土壌検査をしましょう」

とか言ってさらに検査料プリーズしてみたり。

 

まったく、何なんだよ、こいつらは・・・。

次から次へと、虫のようにわいてきやがる。

詐欺をやるのは勝手だけど、頼むからそこに学術(っぽい)語を使うなよと言いたい。

 

・・・って、こんな話を書くと、自分がそれをやりたくて(あるいは彼らのように

金儲けをしたくて)妬んでいるのだろうと、考える人もいるかもしれない。

でもINTP5w6には、おそらくenvyの感情は存在しないと思う。

jerousyなら十分ありえると自覚しているが、envyは3型4型のもので遠すぎる。

 

(ジェラシーがらみで余談だが、騙す奴と騙される奴は実はwin-winの関係であり、

 本当の被害者は「騙された奴の周囲の人間」である。

 騙される奴は自ら望んで騙されたがっている人がほとんどだが、

 その周囲の人は猛烈なジェラシーに苦しみ、場合により実害も被ることになる)

 

 

話がそれたので、もとに戻そう。

僕は、学術を悪用するやつに言いたい。 

 

あのな、学術ちゅうのは、騙しや権威とは最も遠いところにあるものなんだ。

学位だの学歴だのは、権威的なものだから、たしかに嘘と虚飾にまみれている。

でも学術っちゅうのは「術」であって、そんなのとはぜんぜん違うんだ。

学術は、術を持たない人を騙すことだけはしてはいけないルールなのだよ。

(これは、剣士が弱い人を斬ってはいけない不文律とよく似ている気がする)

 

学術は、地味でコツコツした術である。

学者たちは、いつか報われるかどうかもわからない不安の中、

長いあいだ野武士のような立場に立たされながら生きる。

(9人に1人という生き残り競争は、数字で見るよりずっと過酷な世界である)

 

はっきり言って、学術の道は旨みが少ない。

まあ実際のところは「最初から権威狙い」のボスザル学者も多くいて、

気の弱い学者から成果を掠め取るのは簡単だというのもあり、

学術村はボスザルが甘い汁を吸うには最高の場所なのであるが、

実際に学術を継承している野武士には、非常に旨みが少ない場所である。

 

それを、ボスザルよりもアホな昆虫レベルのアホが

自分の小名誉や小銭のために学術を騙り、術士たちの成果物を

善良な市民をダマくらかすための道具として使いやがるんだよ。

・・・ありえんだろう。

世の中に、これほど腹の立つことがあるだろうか(いや、ない)。

 

そして、広告を生業とするニゲェ氏には申し訳ないが、

最近再流行の感がある「引用」も、なんだか悪質化してきていると感じる。

 

以前の「血液サラサラ効果のポリフェノールがいっぱい!の証拠映像」

とかの段階なら、まだ許せたのだ。

(これはT型なら誰でもインチキだとわかるからね)

 

しかし最近の引用は、あからさまに「権威の引用」を狙いとしている。

これは、Te型とTi型に対立を生ませる、非常によろしくない行為だ。

 

少し考えればわかることだが、研究中のものには、たいてい対論がある。

Aは真理だという学者がいれば、Aは誤りだという学者もたいていいる。

Bがよいという学者もいれば、Cがよいという学者もいるのが常態なのである。

 

わかりやすい例で言えば、日本人がノーベル賞を取った青色ダイオードは、

セレンで作るかガリウムから作るか、2つ(以上)のやり方が研究されていた。

セレンでやってる人は、本心からセレンがいいと思っている。

ガリウムの人はガリウムがいいと思っている。

意見は分かれても、それぞれ人生を賭けてやっていたのである。

これは、よい対立である。

 

しかし引用というのは、当たり前のことだが、恣意的な選別を経て

行うことが可能な行為である。

自分がAを推したければ、A推しの論文だけを引用すればいいのだ。

 

この行為は、真実追求のためならば、まあ許されることとなっている。

いつか学術が進歩したときに、おそらく裁きは下されるはずからである。

しかし、もし自分の名誉や金銭欲のためにやるなら、どうだろう?

未来の裁きなど関係のない乞食が、「今だけしのげればいい」となる。

(大衆は、どうせ未来の時点ではすっかり忘れてるだろうしね)

 

またそもそもの話だが、実は学者もピンキリであり、でたらめな学者はたくさんいる。

それがハーバードだろうと何だろうと、やはり一定割合でアホはいるし、

特に学生の書いた卒業論文なんて大半がゴミ同然の作文集である(そして数は多い)。

 

しかし、『ハーバードの(スーパーアホな学生が書いた)論文』の

( )部分をわざと書かずに引用すれば、これは権威として使えてしまう。

特に統計を使った論文は因果関係の可能性を網羅した書き方となるので、

ここにマスコミの伝統芸である「わざと一部だけ切り取り引用」を

使いまくれば、ぶっちゃけどんな結論にでも悪用が可能である。

わからずにやってるならまだいいのだが、

最近は、わかってやってる奴が増えつつあるように思える。

 

まあネットもマスコミだから、そういうものといえばそうなんだろうが、

 さすがにこれは、まるで自分の足を食うタコのように、

ネットや本という媒体の価値を、自ら下げまくる行為のように見えるけどな。

 

ところで、少し不思議な感じがするのは、学術より産業を好む5w6の僕が

こんなに怒り狂っているのに、実際に学術界に多い5w4諸氏は

詐欺のダシにされても平気な顔をしているように見えることである。

 

まあ、彼らにとって現実に脅威なのは権威系のボスザル学者であり、

産業界における詐欺師なんて、どうでもいい存在なのかもしれんな。

(産業を好む僕は、もちろん詐欺師のほうが腹立つけどな)

 

ふー、愚痴ってすこしスッキリしたわい。

詐欺の量刑を10倍に重くしてくれる政治家、出てこないかなー。

 

ーーー引用ーーーー

 学術の使命は、本来、真理探究であり、「真実の知」の創造である。

「知の創造」は知的財産の継受を基盤とする営みだから、

「知の創造と伝承」が「学問の本義」といってもよい。

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