なんか私が食いつきそうな話題がヤホーに出てたので、思わず踏んでしまった。
以下抜粋(文章イミフすぎたので一部加筆)
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日本人が意地悪であるということを、大阪大学社会経済研究所はあるゲームを用いて
科学的に証明した。そのゲームのルールは次の通りだ。
ペアになり、双方10ドルずつ所持して、それぞれカネを出し合う。参加者は出した
金額の合計の1.5倍を互いに等しく受け取ることができる。例えば、双方が10ドルずつ
出し合えば、最終的に手元に残る金額はともに30ドル。
片方が0ドルで、もう片方が10ドルならば、前者が25ドル、後者が15ドルとなる。
ともに1ドルも出さなければ、双方の手元に10ドルが残るだけだ。
このゲームを行った京都先端科学大学特任教授の西條辰義氏が解説する。
「このゲームでは相手がどの金額を出しても、自分は10ドル出すことがベストな戦略に
なります。出した金額の1.5倍は確実に返ってくるからです。しかし、10ドルよりも
少ないおカネを出すことで、自分のもらうおカネが減るものの、相手よりも多くの
カネを得ようとしたのです。この結果に驚きました」
つまり、日本の学生(米国の学生は12%、日本の学生は63%)は、
自分が損してでも相手より優位に立つことを選んだのだ。
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この記事に対するヤホーコメントは、
「自分なら毎回10ドル出すに決まってます!」
という声で満ちあふれていた。
そして、
「日本の学生が意地悪回答をするのは、おそらく同調圧力環境によるものだ」
みたいな声で花盛りであった。
以下、私の感想。
・・・・いやいやいや、その結論はおかしいだろ!!
私は毎回10ドルなんて出さんぞ。
正確には、もし設問が10ドルではなく10万ドルなら私の答えも「毎回全額」だが、
10ドルだったら答えは当然に違ってくるということだ。
すなわち、最初は「なぜこんな乞食ゲームをやらされねばならんのだ」というムカつき
を我慢しながらも、相手のためにしぶしぶ10ドル出して付き合ってあげるだろうけど、
もし相手が1回でも9ドル以下を出したら、以降はお付き合いしてあげる理由もなくなっ
たので、安心して全て0ドルにする(帰る)に決まっている。
なぜ自分を撃ってきた奴のために、小銭で感情を売らねばならんのだ。
ばかばかしい。
場末のキャバクラの姉ちゃんでも、10ドルで感情は売ってくれないぞ?
ということで、私は愚かなヤホコメ民のために、
設問をもっとわかりやすく作り変えてみた。
『質問です。動物園の入り口の近くに破れたゴザを敷き、
そこに空き缶を置いて座っていれば10ドルをもらえるというゲームにおいて、
もし「ペアで参加すれば貰える額がそれぞれ20ドルにアップ」という追加ルール
が設定された場合、あなたは誰かを誘ってあげますか?』
私の答えはノーだ。
イエスの人もいるだろうが、私はノーだ。
私はそれを意地悪とは全く思わない。
意地悪なのは、このようなゲームをやらせようとする奴だ。
なぜなら、そのようなゲームを企画した奴のせいで、多くの人が
【周囲の誰かから"一緒に行ってくれ"と誘われてウザイ思いをさせられるかも】
というリスクに晒されることになるからだ。
(ゲームの主催者さえいなければ、そのようなリスクは発生しなかった)
私はタダで金や物をくれるという提案を受けた場合はほとんど反射的にお断りしたく
なる傾向があるが、そういう行動特性はさほど珍しいものでもないだろう。
なぜなら、そういう話に付き合うと、たいてい「恩着せがましいおじさん」とか
「ココロの隙間お埋めしますおじさん」とか「羨望させて騙したいおじさん」とか
「人間は全員ゲスだと証明したいおじさん」とかが湧いてきて、彼らにエネルギー
と時間を奪われ、普通に損をする可能性が高すぎるからである。
(※私は人間の持つ資源を常に「金+時間+エネルギー」の合計値で見ている)
てことで、私は調子に乗って、質問をもっと変形してみる。
『質問です。もし友人から
“あのネットワークビジネスは、セミナーに2人で行くと無料で寿司を食うことが
できて、しかも最初から1ランクアップで会員になる権利をもらえるんだって。
だからすまん、君は興味ないだろうけど、一緒に行ってくれないか?”
と頼まれた場合、あなたは一緒に行ってあげますか?』
もう答えを書くまでもなく、わかったであろう。
本当に意地悪なのは、
「利得を無視して動く奴」ではなくて、
「利得で他人を釣り、人間関係の換金を勧めてくる奴」
だということが。
ということで、最初の設問に戻ろう。
引用記事の設問において最も意地悪なのは、たぶん「出題者の西條辰義特任教授」だ。
このような質問をハシタ金で行うこと自体が、他人の人の好さを悪用している。
思わずカイジに出てきた兵藤和尊の息子(ぼっちゃん)の顔を思い出したわ。
いや、ひょっとするとこやつは、「あはは、これは実験だから報酬は嘘だよ」
とか言って、ルールの40ドルすらも払ってないかもしれん。
もしそうだとしたら、最悪だ!
彼のやっていることは、自動アンケートの迷惑電話と同じ行為ということになる。
そんなことも考えず、こんなスパム教授の言うことにホイホイ同調するなんて、
ヤホコメ民というのはどんだけ同調圧力に弱いんだ・・・。
まあ、こんなクソ記事を踏んだ私も相当のアホであることは否定しないが。