INTP5w6による性格タイプ雑記ブログ

MBTI&エニアグラムのよもやまブログ

固定費の話+余談2つ

以前少し書いたように、我が社は「利益率」よりも「拡大路線」である。

(本当は利益率のほうが合理的だと思うのだが、拡大しないと社員達が

 やさぐれてめんどくさいことになるので、しかたなく拡大している。

 だからこれは一種の宗教だという話を以前書いた)

 

そんなわけで、我が社の月間売上高は毎月のように過去最高だ。

しかし、だからといってたいして儲かってるというわけでもなく、

旨味はさほどないわりに、売上に伴って役所関係の雑務がやたらと増えた。

そして、そのような雑務から逃避したいがために、このような駄文を

夜な夜な書いてしまっているというわけである。

 

以下愚痴だが、

もうね、しょうもない事務仕事が多すぎる。

嫌で嫌でしょうがない。

 

まあ愚痴を言ったってやるしかないのだが、

なぜ日本の中小企業のおっさんがこのように思うのかを、

逃避がてら少し説明してみたいと思う。

 

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巷には「アドビ税」という言葉があり、

多くの企業がアドビに毎月何万円(PC1台につき数千円)もの金を

ひたすら搾り取られているわけだが、

私は人間を縛り付ける「固定費」というものが大嫌いなので、

意地でもアドビを使わないで粘っている。

 

しかし、アドビ税には自分の意思で対抗できなくもないが、

日本のお上が課してくる「労役」という税は、

どうやっても回避することができない。

(しかもアドビ税はアドビ商品がもらえるけど、労役は何ももらえない)

 

「労役」とは、しょうもない書類を永遠に書き続けるなどの、

会社にとって何の利益にもならない雑務がひたすら増え続けることである。

国や地方が気軽に企業に押し付けている労役を時給換算すると、

1つ1つはだいたい「月3~4千円」とかの程度なのだが、

これが数種類あると2万円を軽く超えるようになる。

 

しかも、社員というのは無駄な労役をやると満足してしまい、

それだけで職務を果たしている気分になるという「労役好き」

の傾向があるので、この被害はますます拡大することになる。

 

もし社員に知恵があり、その作業が

「いかにヤクザな労役税で、会社の利益に寄与しないものであるか」

を常に理解できているのであれば、

その作業にかける時間を1秒でも短くするように行動するであろう。

しかし現実にはその逆で、日本人は固定費の恐ろしさをすぐに忘却し、

「くだらん労役をダラダラやって、それで仕事した気分になる人」

が非常にたくさん存在しているのである。

 

そのような人にお上の雑役をやらせると、労役の固定費が2万から4万へ、

4万から8万へと簡単に増幅されてしまい、しまいには「労役のやり方」という

教育まで行われるようになったりして、無駄が永遠に増殖していくことになる。

 

それゆえ、中小企業のおっさん達の一部は、こう考えるわけである。

「政府の寄生談合族には、ただでさえヤクザな税をこってりと掠め取られて

 いるというのに、このうえ無意味な労役にまで8万以上もの無駄金を

 毎月払い続けるなんて、こんなバカバカしい話があるか。

 俺は意地でも固定費にしないぞ!

 俺の全知全能を使って、このクソ仕事を極限まで手抜きしてやる!」

・・・と。

 

このような背景から、

私は社員に労役を委任することがどうしてもできない。

となると、これらのうんこ役務はすべて自分でやるしかない。

結果として、私は数か月に1回、とんでもない量の事務仕事をやらねば

ならなくなってしまい、こうして愚痴を言いたくなるというわけなのである。

 

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(以下余談)

 

上記には書かなかったが、無駄な労役が増えていく理由は、実はもう一つある。

それは、お上の人事異動が2年毎という高頻度で行われることである。

 

異動というのは、それ自体はよいことである。

机上の理屈だけでいえば異動は非効率で、すべての被雇用者に

「お前はこれから40年間、ひらすらこのネジを超スピードで作り続けろ」

と命じるほうが金銭的には効率がよいのであるが、

人間には同じことをずっと続けていると脳が壊れるという性質があるので、

金の効率だけで考えるとうまくいかない。

 

だから金銭効率を多少犠牲にしても、適当に仕事の内容が変わる仕組みに

なっているのは良いことであり、その点お上の「飽きさせない人事」

という制度はそれなりに優れていると言えるわけである。

(これはもともとは軍隊で採用されているやり方である)

 

だがしかし、それにも限度というものがある。

お上の異動が2年という短かすぎるサイクルで行われるために、役人達は

新しい部署の人間関係ややり方を覚えるだけで任期が終わってしまい、

とっくに形骸化した労役について「この仕事って、要りますかね?」

と言う人が誰もいなくなってしまうのである。

 

てことで、異動周期が短かすぎるのは非常によくないと思う。

私は4~5年くらいが適切なのではないかと思うのだが、

どうなんでしょね?

 

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余談その2

 

さらに余談だが、この種の「無駄書類」の話になると、

決まって「デジタル化すればいい」とか言い出す輩がいるのだが、

彼らの脳みそは、いったいどうなっているんだろうな?

デジタルにしたからといって、ゴミ作業の時間はほとんど減らんだろ。

なぜ減ると思えるのかが謎だ。

 

デジタル以前に、その労役を「なぜやらせるのか」「いつまでやるのか」

を考えるほうが百倍重要であり先決のはずだろう。

媒体が紙であるかサーバーであるかなんて、心底どうでもよい。

くだらん役務を生み出してるのは紙ではなく、人間なんだからな。

 

すでに何度か書いてきたが、

無駄労役を生み出しているのは「期限のないルールを作る奴」である。

以前、河野太郎大臣が「今日からFAX禁止!」と命令して官僚からヒンシュクを

買っていたが、これも正しくは「今日から3か月間、FAX禁止!」と

言わねばならならかった。

 

もし大臣達が期限のないルールを乱発するのであれば、官僚から

「また無駄なルールを増やしたがるイキリ野郎が来たわ」

と思われるのは当たり前のことである。

しかし日本のイキリは、自分が定めたルールがずっと消えずに、

「俺様の威光が、永遠に光り続けますように」

と願っているような人達なので、むしろ無期限にしたがるのである。

(日本はT6やT9が多いので、T3のイキリに甘すぎる傾向がある)

 

ということで、

「今後1年間、期限のない法案を提出した国会議員は除名する」

というルールが作られてほしいと願う私である。

いくらアホでも、1年あればさすがに少しは理解するだろと思うんだが、

どうなんでしょね。