人は生きていると、病気になったりすることもある。
私もかつて、めんどくさい病気になった。
バセ○ウ氏病というやつだ。
症状
■小さな物音で、跳び上がるほどびっくりする
■小さな光が、めちゃくちゃまぶしくて脳みそに響く
■人と話すと膝がブルブル震える
■体重が減りまくる
このようなわけのわからない症状が起こり、
最初はどうにか自分で治そうとしたが無理で、
ついに観念して会社の医務室へ行った。
私:
「先生、僕は脳みその病気になったみたいです。
人と話すと、脚がすごい勢いで震えるんです。
先月、人が大勢いる会議で話をしたら、脚がびっくりするほど震えました。
なんでそんなに緊張したのだろうと不思議に思ってましたが、
この症状は徐々に悪化していき、
だんだん数人のミーティングでも震えるようになり、
昨日はなんと、ローソンの店員のお兄さんと話しただけで
脚がガクガクと震えて止まらなくなったんですよ。
いや大袈裟ではありません、嘘だと思うかもしれませんが本当です。
先生、これはうつ病の一種ですか?」
医者:
「あー、私はもうわかったよ。
それはうつ病とかではなく、たぶんバ○ドウ病というやつだよ。
とりあえず採血しよう。来週またおいで。」
私は、かつて漫画ブラックジャックの「奇病難病シリーズ」で
読んだことのある病名を言われて
「まじか?この医者は大丈夫か?」と思ったが、
はたして血液検査の結果は医師の予想通り、
甲状腺ホルモンの数値がぶっとんでいる結果であった。
後で聞いた話では、医師は私の膝ガクガクの話よりも、
私が激痩せした姿を見てわかったらしい。
(私はよく頭痛薬や肩凝り湿布をもらいに医務室へ行ってたので)
たしかに、体重が1ヵ月で12kgも減って、40㎏台になったからな・・・。
必死で食ってもすごい勢いで減りまくるのでびびったが、
それよりも脚ブルブルのほうがもっとびびった。
なお、ブラックジャックの時代と違い、今は特効薬があるから、
治療期間は1年ほどかかったけど、手術とかはしないで済んだ。
(ちなみにブラックジャックでは、患者の喉を切開して放射性物質を
埋め込むというやべえ治療をしていたので、私もその手術をやらないと
いけないのかと思って、実はけっこうびびっていた)
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・・・って、いきなり病気の話をしたのは、
べつに病気自慢をしたかったわけではなく、
私は「膝が震える」というセンサーによって
【人間は人間と話す時、密かにかなり緊張していることを知った】
という話をしたかったのである。
人間は、ローソンのお兄さんに、たったひとこと
「あ、温めはナシでいいです」
って言うだけでも、実はそこそこの緊張(ストレス)を感じている。
そのことを、私は自分の病んだ肉体をセンサーとして使うことで、
はっきりと計測できたわけである。
そして、このような奇妙かつ貴重なデータを見たことがある人は
あまりいないだろうと思ったので、こうして書いてみた次第である。
・・・いや、上記の話の主語は、
ひょっとすると「人間は」ではなく「I型は」なのかもしれない。
というのも、とある女性歌手がこの病になり、
コンサートをやった後で突然
「病気になったから活動を休止します、みんなごめんね」
と発表し、ファンが泣いて残念がったという事件があったらしく、
その話を聞いた私は
「まじか、バセ○ウの身で何千人の前でコンサートをやったんか!
そんなことしたら、脚が電動マッサージ機みたいになるやろ?!」
と心底驚いた、ということがあったからである。
その頃はMBTIとか知らなかったのだが、
今考えると、その女性歌手はあまりI型っぽくない人だった。
よく知らないが、たぶんドE型だったと思う。
一般に、【I型は人と会うと消耗し、E型は元気になる】という。
ひょっとすると、バセ○ウ病になったE型は、
一人のときのほうがブルブルしたりするんだろうか?
E型で同病になった人の話を聞いてみたいものである。