INTP5w6による性格タイプ雑記ブログ

MBTI&エニアグラムのよもやまブログ

お金は社会の血液かもよ?

以前、ENTPと思ってたおじさんがISTJだったという「大間違い事件」

があったので、今度は間違いなくENTPと思われる知人(A氏とする)

に会ってみた。

 

しかし、私はA氏をENTP7w6だと思っていたのだが、

これまた微妙に間違いだったようで、一瞬だけ同行した者の観察によれば、

「A氏はENTP5w4ではないかい?」ということであった。

 

A氏とは10年以上のつきあいだが、会うのは2年ぶりだったので、

いま何をしてるの?と聞いたら、大学で研究員をやっているとのこと。

私はちょっとおどろいた。多動症がひどすぎて授業を受けることができず、

高校もまともに行っていないA氏が、大学に勤めているとは思わなかったからだ。

 

しかし一方で、これは当たり前の流れであるとも思った。

なぜなら、彼は高卒でありながら某上場企業で研究室長をやっていたという、

異色の経歴の持ち主だからだ。彼はすごい研究の才能を持ちながら、

学歴を持っていなかったために、すさまじい学歴コンプに陥っていた。

(その点は、はっきり言ってウザい奴だった)

それが今は、誰もが知る大学から招かれて、研究の職についている。

彼が自費で取っていた特許を目にした教授(某物理学賞受賞者の弟子)が、

彼を研究員として招いたのだ。

A氏は満足そうに、安らいだ笑みを浮かべていた。

私は心から「よかったねぇ」と言った。

 

しかし久々に話をすると、彼は相変わらず商売の話ばかりしたがるので、

私はA氏にぶっちゃけた意見をぶつけてみた。

 

私「おいおい、せっかく研究職についたのに、まだ商売のこと考えてるの?

  僕は以前から思ってたんだよ。

  君は間違いなく、僕よりも研究の才能があると。

  でも逆に、君はつくづく商売の才能が無いなあとも思っていたんだ。

  今だから言うけど、そもそも商売なんか、しょうもないよ。

  君は商売のことはすっぱり忘れて、もっと研究を楽しみなよ」と。

 

ここで私は、A氏に以下の2点を説明した。

 ①商売と研究の違い・・・商売と研究は時間ベクトルの向きが逆

 ②お金とは何か・・・某経済学の祖が言った「お金は命令するための道具」

それぞれの内容は以下である。

 

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①時間のベクトルについて

 

【商売】:ゴールからJ的に考える

 ・1年後にこういう状態にしたい。

 ・そのためには、半年後までにアレをやる必要がある。

 ・そのためには、3ヵ月後までにコレをやる必要がある。

 

【研究】:現在からP的に考える

 ・今、原理はイマイチわかってないが、こういう現象があることを知った。

 ・この現象を応用すれば、コレ(現象)もできるかもしれない。

 ・もしコレができたら、アレとかソレとかも、できないとも限らない。

 

このJ/Pを逆にやると、だいたい失敗する。

だからENTJは商売は天才でも、研究には全く向いてない人が多い。

(ENTJの研究者は、愚かな研究をスゴそうに見せかけたがる悪癖がある)

逆にENTPは、研究は天才でも、商売は何一つとして完成しない人が多い。

 

A氏は明らかに後者であったが、事業家である父親ENTJが

後継者の座を餌にしてあまりに支配的であることについにブチ切れ、

父親と縁を切って自力で大事業家になってやると息巻いて、

同じく企業研究職あがりの私にコンタクトを取って来たのだった。

(その後、A氏と私は半年ほど共同事業を模索していたのだが、

 彼はすべて途中で放り出してしまうので、あきらめた経緯がある。)

 

私はINTP5w6だが、同じINTPでも天才肌のアインシュタイン(5w4)とは

決定的にP度が異なる。5w6のINTPはJ的要素が大きく、

比率で言うと「P:65%、J:35%」みたいな感じの性格であるため、

とかく研究においては「P不足」になりがちなのである。

(実現して当たり前の小粒なアイデアが多数出てくる状態)

 

そんな私に比べ、A氏の物の考え方は、あからさまにP型(P:95%)であった。

それゆえ、彼は商売ではひたすら話が発散するだけで、何一つとして実現しなかった。

しかしそのぶん、研究においてはすごいT力(実験力)を発揮していた。

私は、商売と研究では思考の時間方向が逆だということを、彼に再度説明した。

以前の彼にはまったく通用しなかったが、今回は意外と通じたように見えた。

 

 

②お金の価値は、何によって定義されるか

 某経済学の祖は、「すべての価値は労働によって決まる」と言った。

 そして、貨幣の価値は「他人に働いてもらうために必要な資源として

 定義される」とした。

 

 これは逆に言えば、他人に労働を依頼するつもりがないのであれば、

 もっとひらたく言えば他人に命令をするつもりがないのであれば、

 人並以上の金なんぞ持っていても、何の意味もないということである。

 

 A氏は社交的なE型だが、事業においては孤立主義で、

 どうしても人を雇うことができないようであった。

 その原因は、彼が非常に疑り深く、仲間を信用しないからであった。 

 彼はいつも、アイデアを盗まれることを極度に恐れていた(第5Niの暴走)。

 私から見れば、いつも他人のアイデアを盗んでいるのは彼自身なのだが、

 盗んだアイデアを他人に盗まれるのが、どうしても嫌なようだった。

 

 P型とJ型の中間である私は、彼とはかなり違う。

 (というか、ENTPとINTPなので、その違いもかなりあるのだが)

 私は研究においては隣人を信用しないが、事業では仲間を信じる。

 

 研究では、たとえ親しい人の言うことでも「間違いかもしれない」

 と疑うのが当たり前であり、その点では私もA氏と同じである。

 (そもそも教科書を信じるような人は研究に向かないという説もある)

 他人の研究結果は、自分で追試してはじめて信用するべきものなのだ。

 

 しかし、事業ではこのような疑いは無駄でしかない。

 私は事業では仲間を疑わない。というか、そもそも仲間と協業することによる

 メリットを享受するために会社を作るのだから、協力に必要な情報を隠すのは

 アホであり、本末転倒以外の何物でもない。

 私は「もし仲間がミスったら自分も巻き添えになるのは当たり前」

 と最初から確信しているので、疑うもくそもないわけである。

 

 一方で、A氏は商売においても常に仲間を疑い、仲間に対して秘密主義であった。

 そのためA氏は、他人を雇用することが私以上に苦手であった。

 彼はいつも一匹狼でありつづけたのだ。

 そして何度も破綻して無一文になり、家族のヒンシュクを買いながら

 しぶしぶ出稼ぎに行くということを10年以上繰り返していた。

 

 このことを某経済学の祖の理論にあてはめると、彼はそもそも

 「事業をやる目的に合っていない性格の持ち主」ということがわかる。

 なぜなら、A氏は部下を持って命令を下す意思がまったくないのだから、

 もし仮に何かの幸運で大金を得ることに成功したとしても、

 すぐに「使い道がない」という状態になるのは目に見えているからである。

 

 人間、自分のために使えるお金など、わずかなのだ。

 お金を「他人を働かせるための資源」として見ないなら、

 お金は生活費(月30万?50万?)があればじゅうぶんであり、

 それ以上はなかなか使うのが難しい。

 実際、彼はファミレスでもドリンクバーしか頼まないほどのケチであり、

 最近ではドリンクバー代さえも惜しんでフードコートに行きたがるくらいだ。

 つまり彼は、支出を減らす才能は持っている。

 そのようなA氏が金など稼いで、いったい何に使うのか?

 

 私は、A氏は根本的に「金を使う才能(=他人に労働させる才能)」が

 欠けていると思う。だから彼のもとに一定以上の金が集まってこないのも、

 ある種の必然のように見える。

 これは、社会というワケのわからない生き物が決めていることで、

 そのような社会の意思に抗う(社会の都合に合わないことを目指す)のは、

 わりとアホなことのように思う。

 

 そして、私は最近、確信しはじめている。

 収入を増やす才能と、支出を減らす才能は、「相反するものである」と。

 世間には「収入も支出も、両方とも得意になりたい」と願う人も多いが、

 それは幻想であり、成立することが望まれないものだ。

 というか、もしそれ(両方とも優秀)が実現したら、たぶんわりと不幸だ。

 

 ・・・ということを、彼に説明してみた。

 父親への対抗心が強い彼にはなかなか通じなかったが、少し考えていた。

 たぶん今頃、かなり考えているであろう(笑)

 

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以上、ENTPの知人に「君は決定的に商売に向かないから、商売なんぞに色気を

持たず、ようやく訪れたチャンスを活かして研究に励まんかい」という話をした、

という出来事でした。

 

余談だが、私はINTP5w6という、収入も支出も苦手な人種である。

どちらも苦手というのは、言い換えれば、どちらも「並」ということでもある。

収入でも支出でも、フツーのレベルを超える可能性は低い。

まあゲームとして楽しむためならどんな無茶なチャレンジでも構わないのだが、

ぶっちゃけ商売は、悲痛な結末になるリスクを賭けてまでやるほどに

おもしろいゲームとは、私には思えない(これは人による)。

なので必然的に、私は最初はかなり冒険的であっても、徐々にローリスク

ローリターンな安定状態に収束させていこうとする傾向がある。

もともと私は、自社の研究費を自前で捻出できる程度に金があれば満足なのである。

(と言いつつ、一緒に研究したいと思うようなおもしろい人が見つかるたびに、

 その資金として欲しい金額もさくっと増えていくに違いないのだけども)

 

ともかく、繰り返すが、お金は「人様に命令させてもらうために必要なもの」だ。

その目的に合わない人がむやみにお金を欲しがっても、

社会がそれを歓迎しないので、結果として徒労に終わる可能性が高い。

お金好きの人は、お金を欲しがる前に、まずは金の使い道を考えるべきだ。

誰に何を命令したいのか? その使い道と、欲しいお金の桁が合っていれば、

周囲の追い風が吹いて、実現する確率は10倍とか100倍とかに上がると思う。

 

I型の私は人に命令するのは好きではないが、恐れ多くも人様を雇って

いる以上、命令を聞いてもらうために金が必要である。

そして世の中は、そのような目的に必要な程度の金は、

なんかしらんけど適当に入ってくるように作られているように感じる。

・・・いや、実入りが1~2割不足したらすぐ倒産みたいなショボい会社の主が

「金は適当に入ってくる」というのはあまりに大言が過ぎるのだが、

金の使い道(誰に何をやってもらうか)を考えずに金を欲しがってる人は、

なんかアホやなと思う。

 

まあ商売の話は、私なんかよりも周囲のENTJ(特に感情型エニアのENTJ)を

観察するほうが、よっぽどわかりやすいと思うけどね。

でもそういう人ほど、逆に自分にない才能にあこがれていたりして、

あまりこういう話題について言わないし書かない。

なので、「金に縁のない奴ほど金の話をしたがる」という例にもれず、

私が金の話を書いているわけである。

 

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(追記)

A氏は5w4かも?と思った私が、確認のために彼に聞いてみたこと

私「ところで、君は、自分が特別な存在になりたい気持ちある?」

A「え・・・そりゃ、程度の差はあれ、誰だってそういう気持ちはあるっしょ」

私「誰だってそうだとは限らないよ。だって、シマウマとか、

  特別に目立ったら食われるだけで、何の得もないじゃん。

  人間にも、目立たないほうが得だという生き方の人はいるよ。

  だから特別願望は誰でも持っているものではないよ。」

A「シマウマは、たしかにそうだな・・・僕は特別になりたいほうだな」

私「そうか。やっぱり君は研究者向きだよ。世の中に大きく影響を与える

  ような画期的な研究を実現するには、そういう性格は重要だと思う」

 

(帰宅してから思ったこと)

私『よくわからんけど、A氏は5w4かもな。だとすると、A氏の奥さんは、

  会ったことないけど4w5の可能性が高いな。

  だから僕とA氏が合意しても、いつも奴の嫁が邪魔してたんだな。

  長年の謎が、やっと理解できたわ。

  奴の嫁から見れば、協業主義的な5w6の僕が、A氏をズル賢く利用

  して、悪魔の道に連れて行こうとしてるように見えるんだろうな。

  (私から見れば、宗教野郎の4w5のほうがよほど悪魔なんだがな)

  せめてINFP型の4w5ならセーフな気がするのだが、P型の奴の嫁は、

  おそらくJ型の4w5だろう。J型の4w5は、まじで僕の天敵だからな・・・。

  僕は5w4とはそれなりに仲良くやれるのに、嫁ってほんと邪魔くさい!

  あ、やべ、ホリエモンと同じこと考えてもうた・・・これはアウトの思考だ。

  うーん、そういう“合わない嫁”に対処する方法、何かないかな・・・?

  本業では社員の家族全員に毎年お年玉を配ったりして、それなりにうまく

  いってたんだけど、1対1の付き合いだとそうのも変だし、打つ手がない。

  そもそも、嫁の思想を自分の仕事に持ち込むのはよくない。』