MBTIもそうだが、性格分類の教科書というのは、
とにかく「きれいごと」や「美辞麗句」になりがちだ。
読んだ人を不快にさせないためには仕方のないことなのだろうが、
「綺麗事すぎて意味が分からない」というのでは本末転倒である。
誰もが知るように、人間というのはそんなにキレイなものではない。
むしろ私を含め、ほとんどの人間が「ろくでもない奴」である。
だからこそ、「こいつはなぜロクでもない奴なのだろうか?」
という疑問に真正面から真摯に取り組むことこそが、
人間という生物の脳構造を知る早道であるとも言えるわけである。
そんなわけで、私はこの過疎ブログを使って【本音】と【理論】を徹底し、
「あー、あいつのことか」とか、「あー、だからそうなるのか」という
メカニズムがわかるようなエニアグラムを、記していきたいと願う所存である。
ま、そのうち大ヒンシュクを買って消滅することは避けられないのだろうが、
それまではしょうもない雑談もまじえながら、
ぼちぼち続けてみるかもしれない所存である。
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ということで、とりあえずエニアの18分類について、
できるだけ本音の言葉を使い、わかりやすく記しておいた。
エニアは18分類がすべての基本となる。2つ前の記事で書いた「9分類」のほうは、
ただの博物学的分類なのでさほど深く考えなくてもよいが、
「なぜそうなるのか」を考察できる18分類はエニアのおもしろさの源泉であるので、
表の左から3列目のように考え方を理解するという観点で見てやってほしい。
次に、それぞれの「価値観同士の関係性」についてまとめたもの。
遊べる分野としんどい分野は、巷では「分裂・統合」などと呼ばれるが、
このような現象が起こる理由は、要するに
【正三角形をなす3つの価値観のうち、どれか1つに重きを置くと、
当然ながら残る2つは行き届かない「残りカス」となる】
という、わりと当たり前の理屈による。
ただし、残りカスのうちの片方が「蔑視気味で気楽に遊べる分野」になり、
他方が「ちょっと敬意はあるけど、やるのはしんどい分野」になるという
妙な現象の理由については、私もよくわかっていない。謎である。
だがまあ、細かいことはともかく、
やたらと何かに重きを置けば、そのぶん他のことが雑になるというのは
おおむね自明の現象と言ってよいであろうから、
その雑になった分野のうちでも
「どのへんが特に雑になるのだろうか?」
をできるだけ明確にしようというのが上記の表だと考えてもらいたい。
最後に、幾何学的に真逆の位置に存在するタイプについては、
まあ真逆だからといって特に深い意味があるわけでもない気がするようになったが、
【裏を知れば、表がわかる】という考え方をすれば、
自分や他人のタイプを特定するための「最後のヒント」となる場合が
あるので、参考として記載しておいた。
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総じて、エニアグラムは価値観という後天性(3歳位で確定?)のものを
扱っているぶん、MBTIよりもあいまいで非論理的である。
専門家でも人によって定義が違いすぎるため、ぶっちゃけ学問の体を成していない。
(エニアグラムの学派は、これが絶対という始祖教典が存在しないため、
やり方が全然違ってもとにかく強けりゃ免許皆伝になるという「家元制武道」
とか「家元制華道」などと似た継承システムになっていると思う)
しかし生理学的で「どうにもならない」感のあるMBTIに比べて、
もともと生態学的な意味を持つエニアは、他者との関係性を考えるうえでは
わりと現実に役に立つことが多いものだと私は思う。
上記の表をうまく活用して、何かの用に役立ててもらいたい次第である。