INTP5w6による性格タイプ雑記ブログ

MBTI&エニアグラムのよもやまブログ

素晴らしき2つの映画

最近、映画を2本見たのだが、その2本ともが

「最悪でもあり、最高でもある映画」

だったので、ちょっと紹介してみたくなった。

お暇な人に読んでみてもらいたい。

 

ではさっそく1こめ。

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(1)動乱【二・二六事件

 

ーー【内容の簡単紹介】ーー

二・二六事件とは、戦前に起こった、同時多発的な要人暗殺事件である。

当時は「世界恐慌」の余波と凶作により、民衆は飢え、人々は

娘を女郎屋に売って食いつなぐというような有様であった。

にもかかわらず、金持ち達は豪遊ざんまい。そんな腐敗した世の中に

激怒した青年将校28名が、部下1400名を率いて決起し、

100~200名ずつのチームに分かれて複数個所に奇襲をかけ、

首相やら大臣やら経営者やらを根こそぎ殺ってしまおうとしたのである。

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・・・と、かなり美化して要約したが、

私が見た感想では、そんなに立派なストーリーではなかった。

むしろ、主人公もヒロインも、全員サルとしか思えないほど

つくづく「アホしか登場しない映画」であった。

 

その理由として、まず決起の動機であるが、将校達の言い分は

 

【民衆は貧困にあえぎ、日々の糧にも困り果てている。

 娘を女郎屋に売って食いつなぐ家も多く、

 我々の部下にも、姉妹が女郎にされてしまった者が大勢いる。

 このような悲惨な世相は、すべて政治家と財閥のせいである。

 政財界の奴らは、私利私欲でさんざん私腹を肥やしておきながら、

 困った民衆には何の施しもせずに、毎日贅沢をしているのだ。

 このような腐りきった人間を始末し、昭和維新を実現するのだ!】

 

というものである。

しかし私から見ると、この将校たちの暮らしはたいへん優雅であり、

たかが中尉や大尉の人達でさえ立派な屋敷に住み、

豪華な飯やデザートを食い、お手伝いさんまで雇っていた。

そして、劇中で何かと引き合いに出されていた「女郎」であるが、

いちばん女郎を買いまくっているのは、どう見ても軍人であった。

 

そして決起の結果であるが、標的の要人13名のうち4名だけが死亡、

最大目標の総理大臣は無傷という、たいへんお粗末な結果であった。

28名が何度も相談して計画し、1400名の部下と武器を使った結果がこれだ。

某有名銃撃犯が見たら、鼻で笑いそうな結果である。

私はこの結果を見て、思わず「無能」の2文字が頭をよぎった。

 

 

つまり、たしかに当時の政治が腐っていると認めるとしても、

何が一番腐っているのかといえば、

【無能な士官達に不相応な給料を払い、税金を超不公平に使っているところ】

であって、

むしろ将校達の存在こそが腐敗としか見えなかった。

 

親類の娘が女郎屋に売られるのは、これら無能将校に高額の給料を

払うために国が税金を取りまくるからであって、

どう見ても政界や財界の人達のせいには見えなかったが、

登場人物は皆、「政財界のせいだ」と叫ぶのであった。

 

なお余談であるが、実は軍隊のコスト構造は、現在もあまり変わってなかったりする。

日本は今でこそ軍事大国じゃなくなりつつあるが、

かつては20年近くの間、世界3位の軍事予算を使っていた。

しかしその予算の半分以上は「人件費」として泡と消えていっており、

私はずっと、この国の国防費が有効活用されていないことを危惧してきた。

 

多額の人件費をかけた自衛隊員たちは、みなジジイになって引退した。

日本の人件費はしばしば個人のスキル芸磨きに使われるので、引退したら泡だ。

20年間も世界をリードする費用を投入したはずなのに、

もはやアドバンテージはほとんど残っていない。

この国の軍隊は、今も昔も、ぜんぜん変わっていないのである。

 

・・・・と、思わず愚痴めいたことを書いたが、私はこの映画はよい映画だと思った。

なぜならこの映画は、組織の腐り方を大変わかりやすく解説してくれたように

思ったからである。それはつまり、下図のような構造だ。

 

【ポジション】・・・【吸っている人汁の量】ーーー【与えられる恐怖】

 独裁者・・・・100~1000ーーー100(裏切り)

 取り巻き(政治家)・・・50ーーー50(粛清)

 取り巻きの取り巻き(官僚、役人、大佐以上)・・・30ーーー0

 取り巻きの取り巻きの取り巻き(小役人、士官・下士官)・・・20ーーー10

 最下層の取り巻き(兵卒)・・・0ーーー100(イジメ)

 民衆・・・▲10ーーー10~100(下級役人の横暴)

 

すなわち、支配の道具が「アメとムチ」であるのは周知であるとして、

わりと平和主義な日本人は、できるだけムチを使うまいとする。

だから日本のお友達談合システムは税金という「甘い汁」によって

形成されるのだが、階層が下のほうにいくと、あまり汁を吸えなくなる。

ってゆうか、有限システムである以上、最後は必ず汁がなくなる

そうすると、もはや統治の道具は「恐怖」しかなくなる

だから下級役人はムチを道具にするしかなくなり、

軍隊内のイジメとかが氾濫するわけなのである。

 

というわけで、w6族で義理人情に疎い私としては、

こういう構図が単純かつクリアに理解できる映画だったので、

たいへん素晴らしい映画であった。

 

2こめ

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(2)国家が破綻する日【韓国IMF危機】

 

ーー【映画の簡単紹介】ーー

韓国は1997年に外貨不足でデフォルト(債務不履行)を起こし、

以後5年間、IMFの管理下に入ったことは有名である。

しかし、実際に現場がどういう状況であったのかは、

知らない日本人が多い。

この映画は、国家のデフォルトが起こる時の混乱ぶりを、

わかりやすく見せてくれる映画である。

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当時の韓国の外貨準備高は約100億ドル。

しかし毎日20億ドル近くが出ていく状態だったので、

「これって、あと6日くらいで破産するんとちゃう?」

と誰かが言い出した時には、もはや手遅れ感満点であった。

 

大慌てで会議を開く閣僚たち。

「返済をちょっと待ってもらえばいい」と言い出す者、

「日本からドルを借りればいい」と言い出す者、

そして、国のことなどそっちのけでインサイダー取引に走る者もいた。

会議は混乱し、まったく結論がまとまらない。

 

経済も悲惨であった。

破綻前後の数か月で韓国のトップ100社のうちの半数近くが倒産していき

(という意味のように表現されていたが、実際はよく知らん)、

ウォン/ドルレートが毎日1割ずつ激変していく様子は、

なかなかスリリングに描かれていた。たぶん見たらハラハラすると思う。

 

そして、なんとかして破綻を回避しようとする主人公の奮闘もむなしく、

いよいよ韓国政府はIMFにすがるしかなくなるのだが、

救済に来たIMFの要求は、あまりにも冷酷かつ屈辱的なものであった。

 

それは、「アメリカの手先」であるIMF担当者が、

国務長官と共謀し、外貨の貸し付けの条件として、

アメリカによる資本的支配」や「韓国国民の経済的奴隷化」を、

救済の引き換え条件にしていたからである。

 

主人公の女性銀行家はIMFに猛烈に抗議するが、その奮闘もむなしく

政府はまるで無条件降伏のような状態ですべての条件を飲み、

韓国は暗黒の「IMF管理下時代」に突入していくのであった・・・。

 

 

・・・というのが話の筋書きであり、この映画を見た多くの日本人を

「明日は我が身」と戦慄させるようなストーリーになっている。

(アマゾンのレビューにも、そういうのが多かった)

 

まあ私も、日本の借金が1000兆円(国債を除いても500兆円)

という状況から、「明日は我が身」とは確かに思った。

ただ、私にはそれが危機には全然見えなかった。

むしろ、すばらしい希望のように見えたのである。

 

というのも、映画が「冷酷・屈辱」として表現しているIMFの条件は、

私から見ると、極めて当たり前のことばかりであった。

IMFは、「過剰な産業保護」や「過剰な労働者保護」をやめれと言ってるだけ。

フラットな目線で見れば当たり前の政策でしかないのに、

登場人物たちは外国から強制されることを「屈辱だ、屈辱だ」と言っている。

実際には指導内容は非常に妥当であり、別にアメリカの利益のためなどではない。

 

というか、IMFが出資した570億ドルの外貨は、

「主要国が50~100億ドルずつを出し合って救済する」

というものであるから、もしそれがアメリカの利益のためであれば、

他の国が出資するわけがない。

出資国は、「まあこれなら5年で確実に返しよるやろ」と思うから貸すだけ

であって、奴隷化がどうのとか、そんなことを考えるわけがない。

てゆうか、GDP200兆円の国をたった7兆円で支配できるわけがないって、

少し考えればわかるやん・・・。

 

実際、韓国政府は2001年までにきっちり完済できたわけで、

翌2002年からは韓国は黒字体質となり、

後に韓国の一人当たりGDPは日本よりも上になったわけである。

この結果から見ても、債権国はもちろん、韓国にとっても

素晴らしい指導だったと言えるはずである。

 

 

さて、私はずっと日本の政治に危機感を感じ続けて生きてきて、

このままじゃいつか破綻するであろうと心配しつつも、

「お手上げ」とか「絶望」の感想しか持っていなかった。

 

だが、この映画は、私にとって希望の光となった。

破産してIMFの管理下に入れば、

「そのときこそ、ついにまともな政治になる」

ということを確信したからである。

 

思えば日本は、もともとは「動乱 二・二六事件」のような、

アホとしか言いようがないほど頭の悪い国なのだ。

それが戦後にGHQの管理下に入ったことで、

「一時的にまともな政治」が誕生し、

そこから徐々に腐り戻りしながら、現在に至っているのである。

 

GHQの統治は、今見ても、たいへん素晴らしいものである。

日本の歴史上、これほどまともな政治が行われたことがあっただろうか?

(いや、ない)

 

GHQ時代の話としては、

アホが【自由】や【人権】という言葉を知ってすぐに調子に乗り、

すぐに国鉄職員が「ストライキ」を敢行したところ、

マッカーサーESTPが激怒して

「敗戦まもない国で、何がストだ! サルかお前らは!」

と一喝し、その日のうちにストは解散したというのは有名な話である。

 

まあこんな感じで、日本という国は、

「このアホが!」と怒鳴ってくれる先生がいなければ、

ひたすら図に乗って好き勝手なことをしてしまう国なのである。

日本で最も安定を誇ったのは徳川幕府時代だが、

そのやり方は二・二六時代の軍隊とよく似ており、要するに

【甘い汁を分けてもらえる立場の人が、為政者を護衛する社会】

しか作れないのである。

 

とはいえ、日本には日本のよさがあり、

それは「すぐに過去を忘れる」という特性だ。

もしIMFの管理下に入れば、おそらく速攻で

「以前のルールはなかったこと」になり、

新しい仕組みに速攻で順応するであろう。

日本人は、そのへんの適応能力が極めて優れている。

 

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以上、2つの映画を見た感想として、私は

【世直しイラナイ、IMFウェルカム】

という、たいへん前向きな考えを持つに至った。

 

この考えであれば、某銃撃事件の犯人を肯定する必要がなくなり、

むしろ「よけいなことしやがって」という非難が成立するようになる。

もし某犯人を肯定したりすると、私が異常者ということになってしまうので、

それはよろしくない。彼を否定する材料をようやく見つけたことは、

私的には成果であった。

 

 

まあそんなわけで、2つの映画にはともに

「思考の一貫性を持たず、言ってることが真逆化しやすい主人公」

が登場し、見ているときは「はぁ?」と思ってしまったのであるが、

こうして彼らの映画のことを振り返ったおかげで、

私もようやく「腐りゆく国を憂う」という愚かな思想から脱出して、

「早くGHQが来ないかな」という前向きな思想に改心できたのである。

 

私は5w6(逆ウイングが4)であるゆえに思想執着が激しく、

判断の一貫性にも固執しすぎる傾向がある。そんな私に、彼らは

「たまにはアホになって変節するのも一興だよ」

と教えてくれたのかもしれない。

ということで、論理性が崩壊した人達が大量に登場する2つの映画は、

私にとっては素晴らしい映画だったと思う次第である。

 

お暇な人は、ぜひ見るべし!