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恥をかくと得をする

前回の記事で父の話が出たついでに、過去に紹介した私の父INFJ4w5が、

どうしようもないダメ人間でありながら、なぜ一発逆転を果たせたのか

を説明しようと思う。

 

私が思うに、その理由は「恥」にあった。

 

私の父は、国立大学経済学部中退という学歴だけが誇りの勘違い野郎で、

母に働かせて自分はギャンブルと女遊びという典型的なクズ人間だったが、

廃人状態から一念発起して中途入社した中規模会社で、

がんばって一度だけ営業成績1位を取った。

しかしすぐに調子に乗ってナメた行動をし、だんだん成績が下がっていき、

ついには仕事をサボって雀荘に通うという、いつもの生活に戻った。

 

そのサボリを、上司の信長(仮名)ENTJ8w7に察知されてしまった。

「あれやこれやと嘘を言って、成績が悪いのはサボっていたからか!」

怒り狂った上司信長は、父のいる雀荘に怒鳴り込んできて、

その場で父をボコボコに殴りまくったのだ。

 

信長の主張は、

「お前に期待して、一緒に日本一を目指そうと約束したのに、

 よくも俺様を裏切りやがって、貴様なんか殺してやる!!」

という、ある意味むちゃくちゃな主張だったが、

雀荘のマスターの話によると、父はただ黙って殴られていたらしい。

 

そして信長が罵声を残して立ち去った後、父はとつぜん大泣きして、

「ああ、俺はどうしていつもいつも、こんなにダメな人間なんだろう!」

とわめきながら、泣きじゃくったそうである。

雀荘の人々がドン引きして、シーンとなったのは言うまでもない)

 

信長は、その後も父を簡単には許さなかったが、さすがにやりすぎたと

思っていたのであろう。数年後、資金をためて信長が独立したときに、

別の会社に勤めていた父をわざわざ訪ねて来て、

「副社長にしてやるから、お前も一緒に来い」

と、誘ってくれたのだそうだ。

 

そして、ダテに日本一を豪語したわけじゃなかった信長は、

わずか800万円の資金と家来1名で作った会社を、有言実行で

あっというまに年商20億(後に400億)へと成長させ、

おかげで父の給料も爆上がりしたというわけだったのである。

(いちおう父も、このときだけは必死でがんばった。2年くらいだけ。)

 

雀荘でしばかれたとき、もし父がINFJっぽい「プライド」を発動して

「あなたに何の権利があってそんなことを言うんですか!」とか

パワハラと暴力で訴えてやる!」とか言っていたら、

信長は普通に逮捕され、父は一生、雀荘の住人だったであろう。

父はアホだったが、このとき一発だけ、多くのINFJがしないような

「珍しい反応」をしたのだった。

 

まあ暴力肯定のクソ大阪の話だし、なんかめっちゃ昭和臭い話だと思うかも

しれないが、とはいえ今も昔も、「恥」の概念は変わっていない。

いい大人が上司に殴られて泣くなんて、そりゃあ恥ずかしいに決まってる。

(普通なら、その雀荘にはもう二度と行けないレベルの恥である)

しかし父は盛大に恥をかき、そのことが幸運を呼んだ。

 

これは、恥をかくことが人生にいかにプラスに働くかを物語っていると、私は思う。

 

恥をかきたくないというしょうもないプライドは、たぶん人々が思っているよりも、

よほど深刻な悪影響を、その人の人生に及ぼす。

逆に、わりとダメダメな奴でも、「しょうもないプライド」さえ卒業していれば、

そのご褒美として、社会はけっこうな追い風を送ってくれるように思うのである。

 

このことは、私も少年の頃から経験的になんとなく薄々感じてはいたのだが、

どうして恥がプラスになるのかは、よくわかっていなかった。

 

恥で追い風が吹くメカニズムとしては、・・・何だろな?

 

現象としては、

「自分では忘れたい恥の出来事ほど、周囲は意外と好意的に記憶していたり

することがある」

ということなんだと思われ、そのわかりやすい結果としては

「異性に好かれやすくなる」とかもありそうな気がするけど、

父の場合で言えば、たとえば「妬まれにくくなる」とかもあるのかな?

 

カンチガイ系の「起業即倒産小僧」で、転職を繰り返す「ジョブホッパー

だった若い父が、もし設立時に信長に誘われたというラッキーだけで

ずっとえらそうに副社長(後に株無し社長)の椅子に座っていたら、

後から入ってきた優秀な人から「なんだアイツ」と言われることにもなりかねない。

 

しかし、父のバカ泣き事件は地域の同業界隈では有名になっていて、

父は「上司にどつかれて泣いた奴」という超恥ずかしい称号を持っていたため、

おかげで周囲の人から「あの人は恥をかいたからね」と言ってもらえ、

信長から好待遇を与えられても許される雰囲気になっていた感じがある。

 

ついでに、雀荘通いに愛想をつかし、もはや99%まで離婚の決意を固めていた母も、

このバカ泣き事件で「もうちょっとだけ様子を見ようと思った」と言っていたので、

やはり恥は異性への好感度を高める効果があるように思える。

 

てことで、

「恥は人生に非常にプラスに作用する」

父は、その生き証人のような男だった。

私が父から学んだことは、ぶっちゃけこれ1つだけである。

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