「マザーテレサの原理」というのをご存じだろうか。
(ご存じのわけがない、私が勝手に作った)
マザーテレサはISFJ2w1、すなわち「働かない愛の人」である。
なぜ彼女は、働かない「穀潰し」の身でありながら、愛されることができたのか?
T型的な見方で申し訳ないが、彼女が一生やり続けたことは、
「歩き回って人から物をもらい、もらったものをすべて即日あげてしまう」
という行動である。
たとえば一日の終わりに、テレサのまわりにお腹をすかせた「Aさん」「Bさん」
という2人の人がいたとすると、
テレサは全資産(=今日もらったもの+昨日の繰り越し)を、
自分を含めて3等分し、その場で分けて食ってしまうのである。
(食いきれない場合は明日に繰り越し)
ここで視点を、パンをもらった「Aさん」「Bさん」に移してみよう。
AさんBさんからすれば、テレサは【全財産の3分の1をくれた人】である。
赤の他人に対して、全財産の3分の1を惜しげもなくくれる人に、
会ったことがあるだろうか?
おそらく、あまり会ったことがないでしょう。
テレサが愛されるのは、こういう理屈から来ているわけです。(しかも毎日実施)
これをN的に言うと、だいたいの感じとして、
愛とは「あげること」
であり、
愛の深さは「何割をあげたか」で決まる
ということになります。
ちなみに、与えた割合がそのまま「感謝」になるとは限らない。
愛(Fe)と感謝(Fi)は、根本的に別のものである。
Fe型にとって愛とは与えることであり、見返りを伴うものではない。
しかし、世の中の半数はFi型であり、彼らは基本的に見返りをするし求めもする。
結果として、たまたま感謝や見返りがある場合もあるということである。
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このことを端的に示す例として、私の父母の間で起こった論争を紹介しよう。
(たいへん見苦しい会話であることを、あらかじめ言っておきます)
ことの起こりは、競艇きちがいの父INFJが珍しく100万円ほどの舟券を的中させ、
母ESFPに「おすそわけ」として5万円をあげたことから始まる。
なにやらケンカをしはじめる2人。(なお私は当時大学生であった)
母:「100万も勝ったんやから、5万じゃなくて、もっとちょうだいよ」
父:「なんでや、タダで5万ももらえばじゅうぶんやろ?」
母:「いや、十分やない。
私は以前パチンコで3万勝ったとき、あんたに1万円あげた。
今回、あんたは100万勝ったんやから、私に40万くれるのが当たり前」
私:「それを言うなら、40万じゃなくて33万では・・・?」
母:「アホ!切り上げに決まってるやんか。お金には利子がつくんや。」
父:「わかったわかった、ほな、公平に1万をお返しすることにするわ。
利子もつけて2万円あげるから、3万返せ。さあ返せ(手を差し出す)」
母:「よ、よくもそんなひどいことが言えるわね!人でなし!(半泣き)」
私:「お父はん、うるさいからあと5万あげてや」
父:「・・・しゃーないなあ、じゃああと5万やるわ」
母:「100万も勝ったのにたった10万って・・・ドケチ!!
よーくわかった。このことは一生忘れへんからね。」
私:「お父はん、僕にも的中自慢の聞いてあげ賃1万円、忘れんといてな」
妹:「私も聞いてあげたから1万円」
以上、私の実家の見苦しすぎる金銭的情景をご紹介したが、
母ESFPは完全に【割合論者】であり、同時に【見返りを求める人】
であることが、よくわかるかと思う。
(なお母は言葉通り、「あのとき10万しかくれなかった」と父が死ぬまで言い続けた)
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以上の話を読み、「F型はアホだ」と思ったT型諸兄もいたかもしれない。
しかし、そう思うのは早計である。T型も同じなのだ。
ただしT型の場合は、対象はお金ではなく「愛情」であるが。
ここはシモネタブログではないのであまり本意ではないのだが、
話をわかりやすくするため、「おっぱい」というものを考えてみよう。
世の貞節な女性は、おっぱいを誰にでも見せたりしない。
自分のおっぱいを見てもいい男性は、彼氏や夫だけである。
これはすなわち「全資産を夫にあげる」ということである。
(※厳密には、このおっぱいは過去に付き合った彼氏に既にあげたはずなのだが、
そのへんを含めると話がややこしくなるので、ここでは未婚女性=全員処女
という仮想空間での話として読んでいただきたい)
人の貞操観には個人差があるが、一般的な傾向として男性は(特にI型の男性は)、
女性から全資産をもらうことで深い愛情を感じ、
「全資産をくれて、うれしいよ」と感激しやすいものである。
逆に、たとえばESFJのグラビアアイドルのように
「乳首以外は誰でも閲覧OKよ、ただし有料ね。さあ、みんな見て見て!」
という場合は、あんまし全財産をもらった気になれず、
このアイドルと結婚したとしても、おそらく乳首ぶんの感激しか感じないだろう。
というわけで、個人差はあれど、T型男性にも
【愛とは割合である】
の原理は、深層心理として成り立っていると言えるのである。
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以上、記述内容に細かい間違いはあるかもしれないが、
【マザーテレサのやり方には、一定の合理性があった】
ということは、なんとなくわかっていただけたかと思う。
この算術的合理性のことを、私は「テレサの原理」と呼んでいるわけなのである。
余談だが、私が妻にお金をあげないのは、この原理の応用である。
妻は私より収入が多いので、仮に私から10万円をもらうと、Fi型の妻としては、
収入比に応じて「10万円以上のものをお返ししなくてはならない」と考えるであろう。
それでは妻が気の毒なので、私は妻に、千円札しかあげないのである。
もらったのが千円札であれば、仮に利子をつけても、たかが知れている。
すなわち私としては、千円札しかあげないことが「優しさ(Fi)」となるわけである。
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最後に、INTP諸氏は、よく憶えておくべきです。
金を儲けると、愛の反対のもの・・・すなわち「憎しみ」を得るのがデフォです。
「嫌われる」のではなく「憎まれる」のです。
Fiを持たないITP型は、「嫌われる勇気」は理解していても、
「憎まれる勇気」のほうは、きちんと理解していない人がいる。
憎まれる勇気を理解し、それでも金儲けをしたい場合は、
誰に憎まれるべきかを選択すると、よいのかもしれない。
(ちなみに私も、ボッタクリ野郎とクソ客以外には、憎まれる勇気を持っていない。
嫌われる勇気のほうは、まあまああると思っているのだが。)